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線形加速器

概要

 ニュースバルの線形加速器(Linac)部では、まず、グリッド熱陰極を用いた電子銃から電子ビームが 50 kV で引き出され、238 MHz 高周波加速空洞にて 500 keV まで加速されます[1]。 この段階での電子ビームの性能は、パルス幅 200 ps、電荷量 1 nC、エネルギー幅 4.2 %、規格化エミッタンス 1.7 mm mrad(60%)となります。 次に、476 MHz 高周波空洞でバンチ圧縮が行われ、2856 MHz クライストロン(Sバンド加速器)で 55 MeV まで加速されます。 その後、2つの偏向電磁石によってビーム軌道が30度曲げられる際に磁気圧縮(電子ビームのエネルギー幅の圧縮)が行われます。 電子ビームはその後、4つの 5712 MHz クライストロン(Cバンド加速器: 一つのクライストロン一体型モジュレータとSLED、4つの加速管)で最終的に 1 GeV まで加速されて蓄積リングへと送られます。入射頻度は一秒間に一回です。 最終的に蓄積リングへ供給される電子ビームの性能は、パルス幅 5 ps、電荷量 100-200 pC、エネルギー幅 0.5 %、エミッタンス 7.0 mm mrad となります。

[1] T. Asaka, et. al., Phys. Rev. Accel. Beams 23, 063401 (2020).


ニュースバル全体図
竣工図

線形加速器の略図
加速器

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